不動産屋さん、リフォーム業者さんなどは業務の中で地図を作成することが必要なこともあるでしょう。自分でできるフリーソフトもありますね。
地図の作成ソフトは多種多様ありますので、この記事では事業者の方で間取り図(平面図)を作成する時に必要になってくる物件案内地図や、チラシ・広告に使用する地図などを作成したい方を対象におすすめの地図作成ソフトを紹介します。
ただ、使う用途によっておすすめするソフトやツールも変わりますので、用途別にポイントを整理します。
※この記事は事業者の方で間取り図(平面図)を作成するときに必要になってくる案内地図を作成したい方を中心とした記事になっています。
間取り図で案内地図を使う用途は大きく2つあります。Webサイトで掲載するか、チラシや名刺などの印刷物で使うかです。用途によって、地図を作成する上で気をつけた方が良い部分がありますのでこちらにまとめてみました。
Webサイトで使う場合、今回いろいろなソフトを確認しましたがGoogle mapを使うのが最も便利です。 今や、かなりのユーザーがスマホから地図ソフトを立ち上げて、目的地まで行きますよね。その中でも圧倒的に使われているアプリがGoogle mapになります。
そう考えると、Webサイト上に掲載する地図は何か特別な意図が無い限り、Google mapがおすすめです。Google mapの場合、単に目的地だけの地図を載せる事も可能ですし、道順を自分で編集したGoogle マイマップを作成することも可能です。
一方で印刷物で地図を使う場合は、どんなサイズで使うかどうかで用意する地図データが変わってきます。使おうとしているソフトがどんな保存形式ができるかをチェックしておくことで、自分の用途で使えるのかを判断できます。
最初からチラシにしか使わない等、1サイズしか使わないことが決まっている場合は、JPEGの形式で問題ありません。サイズを小さくするには画質を損なわないですが、但し作成したサイズよりも拡大して配置すると画質が荒くなるため注意が必要です。
GIFやPNG、BMP形式は拡大しても画質が荒くならない特徴があります。そのため、大きく印刷する可能性がある場合は、GIFやPNG、BMP形式にしておくと後々安心でしょう。また、GIFやPNGは透過にも対応している形式のため背景色がある上に地図データを載せたいなどの要望がある場合もこちらの形式にしておくほうが無難でしょう。
ベクター形式は簡単に言うと再編集したい場合に最適な形式となります。使う用途に応じて微調整をしたい場合はベクター形式が良いでしょう。ベクター形式の種類はたくさんありますが、AIやEPSが有名でしょう。
また同じエリアの地図で別の目的地を表示した地図を複数作成したいという、ちょっと特殊な場合もこちらの形式が良いでしょう。テンプレートとしてベクター形式のデータで持っておき、目的地だけ変えて効率的に地図の作成が可能です。
地図を作成していく上でおすすめのソフトを紹介します。インターネット上にはたくさん無料ソフトも紹介されていますが、すでにダウンロードサイトが無いものがあったりしますので、2019年現在で使える地図作成ソフトをご紹介します。 無料・有料を含めて10個のソフトを比較しました。
<地図作成ソフトの比較表>
ソフト名 | OSバージョン | 保存形式 | 価格 | URL |
---|---|---|---|---|
mapmakerfor | マイクロソフトエクセルが使えるOS | 拡張メタファイル (ペイントソフト等に保存しなおして出力することで、PNG、JPEG、GIFに保存可能) | 無料 | URL |
Windows 10/8/7/Vista/XP/Me/2000/98 | 拡張メタファイル (ペイントソフト等に保存しなおして出力することで、PNG、JPEG、GIFに保存可能) | 無料 | URL | |
ご希望の完成イメージに合わせて作成。 サンプルもご用意しています。 |
ai,PDF,JPG,PNG等で ご納品 |
見積 無料 |
URL | |
Mappin' Drop | ブラウザ型 | PNG,EPS | 無料 | URL |
地図作成ソフト | ブラウザ型 | CSV | 無料 | URL |
マイクロソフトエクセルが使えるOS | 拡張メタファイル(ペイントソフト等に保存しなおして出力することで、PNG、JPEG、GIFに保存可能) | 無料 | URL | |
Windows/Mac/Linuxなど | PNG、OpenDocument 図形描画、DXF、sk1、PDF、EPS、 および PostScript 形式へのエクスポート | 無料 | URL | |
誰でもできる地図作成 | Windows XP / Vista / 7 / 8 / 8.1 / 10 | BMP / JPG / PNG | 有料 2,457円(税抜) | URL |
地図くりえーたー4 | Windows 10/8.1/7 | JPEG,GIF,PNG, BMP,EMF(拡張メタファイル) | 有料> 5,800円(税抜) | URL |
地図スタジオ2 | Windows XP / Vista / 7 / 8 / 8.1 / 10 | BMP ファイル(*.BMP) GIF ファイル(*.GIF ) JPEG ファイル(*.JPG,*.JPEG,*.JPE) Photoshop ファイル(*.PSD) TIFF ファイル(*.TIF,*.TIFF) PNG ファイル(*.PNG) FlashPix ファイル(*.FPX ) 花子フォトレタッチ標準ファイル(*.JMG) |
有料 パッケージ版 4,800円(税抜) ダウンロード版 3,500円(税抜) |
URL |
操作性が良いかどうかと、出力形式を中心に比較しておすすめのソフトをピックアップしました。デザイン性が高いものや、おしゃれな感じ、かわいい感じのものはここでは紹介していません。
♪案内地図は個人で開発されている地図作成ソフトですが、必要以上の機能がなく簡単な案内地図を作成するならこちらがおすすめです。
注意点としては、出力が拡張メタファイルになるため、ペイントソフトに一度貼り付けて再度保存しないと、JPEG、PNG、GIF形式にできない点です。その点さえクリアすれば、非常に使いやすくスタッフに作業依頼しやすいツールです。
マス目で埋めて行くという作成の仕方も、フリーハンドではないので人によって大きく品質に差が出にくいというメリットがあります。
XLマップはどちらかというと、エクセルで地図を作成するのを補助するようなツールです。地図の作図自体は自分で作成していく必要があるのですが、案内図に必要なアイコンなどがコピペできるようにシートに保存してくれています。
また、エクセルで案内図を作成の方法を解説してくれているので、説明に沿って地図作成ををすることができます。
このソフトもエクセルがベースのため、出力が拡張メタファイルになります。JPEG等の出力が必要な場合は、ペイントソフトとの連動が必要になります。
ベクター形式の地図を無料のソフトで作りたい場合はInkscapeがおすすめです。Inkscapeはオープンソースのプロジェクトで世界中の人によって開発されていて、高機能なソフトですが無料で使うことができます。高機能なため、使いこなせるまでにかなり時間がかかってしまうため、どうしてもベクター形式で地図データを作りたい場合以外は選択しない方が良いでしょう。
有料のソフトのメリットはサポート連絡先があること、全体的なクオリティが高い事などがあげられますが、紹介する3つの有料ソフトの中で価格とできることのバランスが一番良いのがこのソフトになります。
出力形式をほぼすべてカバーしており、マイクロソフトオフィスや一太郎などのソフトとの連携もしていて使い勝手が良いです。
こちらのソフトはマス目を埋める書き方ではなく、フリーハンドで書いていくタイプなのでその部分は好き嫌いが分かれるかもしれません。
BMP ファイル(*.BMP) 、GIF ファイル(*.GIF )、JPEG ファイル(*.JPG,*.JPEG,*.JPE)
Photoshop ファイル(*.PSD) 、TIFF ファイル(*.TIF,*.TIFF) 、PNG ファイル(*.PNG)
FlashPix ファイル(*.FPX )、 花子フォトレタッチ標準ファイル(*.JMG)
地図作成のソフトを使わないで、マイクロソフトオフィスのアプリケーションで作ってしまう手もあります。普段オフィスの図形をよく使っている人であれば、こちらの方がスムーズに作成できるかもしれません。
Power pointで地図を作成する場合、マイクロソフトオフィスが公式で便利なテンプレートを準備してくれているのでこちらを活用すると地図作成が楽にできます。
テンプレートからパーツを組み合わせて作成する形になります。
マイクロソフトWordで地図を作成する場合は、図形から自分で作成していく必要があります。無料素材などからアイコンを探してくるとより地図らしくなります。
ほとんどWordと同じですが、図形から自分で作成していきます。Wordとの違いは使い慣れているソフトかどうかと、Excelはグリッド線で距離感を図りやすい点です。
Macで使える簡単な地図作成ソフトはよさそうなものが見つかりませんでした。地図作成のソフトを使いたい場合はWindowsOSを準備するのが良さそうです。
ここでは、地図・案内図をご自身で作成する上で作り方のポイントをお伝えいたします。上記で紹介したソフトを使えば地図を作成することは可能ですが、少しでもわかりやすい案内図にするためのポイントを紹介します。
地図の最も重要な仕事は、目的地に迷わずたどり着ける事です。ご自身が初めて行く場所を探す時のイメージをしていただきたいのですが、わかりやすい目印があるかどうかが最も重要となります。
仮に道路で人に聞くにしても、住所や目的地の名前だけでは地元の人でも分からないことが多いですが、わかりやすい目印があれば伝わりやすいですよね。自分が行った事ない場所であれば、実際に目で見てわかりやすい目印を探してみたり、Googleストリートビューで実際に目視で目印を確認することをおすすめします。
ユーザーは自分が普段よく使っているものに親近感を覚えます。そのため、地図に関しても基本は普段良く見ているGoogle mapの色味に似せると良いでしょう。どうしてもデザイン的に独特にしたい理由が無いかぎり、地図だとすぐ認識できて普段から見慣れている雰囲気に仕上げるのがおすすめです。
先程は、地図の作り方という点で地図作成のコツをお伝えしましたが、ここではもう一段視点を上げて、そもそも案内図としての目的を果たすために他にできることが無いのかを確認しましょう。
案内図が多少分かりにくくても、最終的に迷わず目的地に到着できれば案内図の目的は果たすことができます。
最近はほとんどの人がスマホを持っているので、QRコードで地図にすぐアクセスできると非常に便利です。iPhoneの場合、2017年9月にリリースされたiOS11からカメラをかざすだけでQRコードの読み取りができるようになったので、QRコードにアクセスするのにほとんどストレスはありません。
チラシを持って移動中にQRコードで地図を読み出せるようにしておくと、ユーザーの利便性が向上しますのでおすすめです。
とてもアナログですが、可能であれば緊急連絡先として携帯電話番号の掲載もおすすめします。いざとなった時に電話で連絡できる先があると道に迷った時や、少し遅れそうな時などすぐ連絡ができます。何か問題が起こって、ユーザーがそのまま諦めて行くのを止めるという選択をされないようにすることが重要です。
緊急連絡先があれば不測の事態の時の連絡はほぼカバーできると思いますが、余裕があればSNSのアカウントを追加しておくと良いでしょう。ユーザーが電車で移動中の場合や、そもそも電話をかけることに抵抗がある場合だとSNS経由で連絡できるようにしておいてあげると優しいです。
ただ注意点としては、SNSアカウントを載せる場合はちゃんとSNSをチェックできるようにしておいてください。連絡が入っていたけれど、気づいたのは翌日だったでは逆効果になってしまいます。余裕が無い場合は、SNSアカウントまで載せなくて大丈夫です。
おすすめの地図作成ソフトや、自分で作成する場合のコツを紹介してきましたが、地図の作成をメインの仕事にしていない限り自分でつくるよりも外部の会社に依頼してしまった方がおすすめです。
つい、自分でやってしまおうと考えてしまいますが、外注したほうが良い理由を解説します。地図の場合、全く同じ場所の地図を作るケースが少なく、全て1点ものの作成になることが多いです。間取り図の作成であれば、1LDKや2LDKなど微調整で対応できる場合も多いですが、地図は目的地の数だけ作成する必要があります。
そのため、自分で過去に作った地図が次回作成時に生かされることは無く、数をこなしても業務効率化はあまりできません。
ベクター形式で地図データを準備するには、それなりにソフトの学習時間がかかります。もっとも有名なソフトだとIllustratorになりますが、その使い方の専門学校のコースがあるくらいで、これからデザイナーを目指す人でなければその学習時間は有用とは言えないでしょう。 ソフトも安くはありません。
地図を作成する機会が少なく、たまにしか作らない場合は、地図作成ソフトの使い方を毎回思い出しながら作成しないといけません。たまに作るという作業は、時間的にも心理的にも負荷がかかります。手順を思い出しながらやるので作業時間も長くなり、本来的でない仕事に時間を取られているので心理的なストレスもたまりやすいでしょう。
逆に数が多い場合は地図の作成方法も覚えて作業効率は上がっていきますが、それに対応する既存スタッフの負担が増えていきます。既存スタッフの本来やるべき業務にしわ寄せがいっていないか要注意です。既存スタッフの手が空いていて、時間がもったいない場合は内製化が有効でしょう。
頑張って自分で地図を作成したけれど、地図が分かりにくくなってしまうと本末転倒です。案内地図の役割は迷わず目的に到着する事です。ユーザーにわかりやすい地図を書く自信がなければ、プロに任せた方が良いでしょう。
と、いうことで、
とお考えの会社様には、チルダの地図作成をお勧めいたします。
まずは、お気軽にお問合せください♪
間取り図作成のソフトの比較はこちらに記事で行っております。間取り図作成ソフトも合わせて探している方はこちらも参考にしてください。